|
用語
|
私なりの簡単な解説
|
|
1
|
オートローテーション |
簡単に言えば、エンジンが停止した際に頭上にある主翼が生んだ力と落下していく物体の持つ重力エネルギーを利用して”竹コプター”の様に地面まで安全に着陸するまでの一連の操作をいう。
一番大事な練習科目でもあり、量も数多くこなす。 |
|
2
|
風に正対する |
風に対し正面を向く事が、翼は揚力(ヘリを持ち上げる力)を得ることが出来る。旅客機も同じで離陸も着陸も風に向かって行う。 |
|
3
|
飛行連絡所 |
EMSなどのドクターヘリは10分に1回、出発地と到着地に現在地の連絡をする。そこにヘリ会社(病院)の詰所がある。そこを米国でディスパッチという。 |
|
4
|
着陸灯、サーチライト |
2つのライトがある。着陸灯は照らす角度が決まっているが、サーチライトはパイロットが操縦桿に備え付けのスイッチにて方向を変えられる。 |
|
5
|
フレアー |
機首を上げて前進速度を減少させる操作方法。着陸して来るヘリは機首が上がっているのはフレアーをかけているから。 |
|
6
|
コレクティブピッチレバ
ー |
写真の赤の部分(パイロット2人分ある) |
左手で持ち、上昇下降、パワーアップ&ダウンの操作をする、バイクでいうスロットルもある。もうひとつはサイクリックレバーと呼ぶ。 |
|
7
|
ローターブレーキ |
写真は近日中にアップ! |
主翼の回転を止めるもの。天井にあるレバーを引いて使う。足で踏まない。 |
|
8
|
206ロングレンジャーL1 |
ジェットレンジャーとの比較は、窓とか胴体長。
左がジェットレンジャー、右がロングレンジャー |
ジェットレンジャーのキャビンを延長した機体。通常は乗員2名を含め7人乗り。L1は初代モデル。 |

|
|
9
|
トランスミッション |
エンジンの回転と主翼や尾翼の回転数は違うため、これで変速しそれぞれにエンジンが作った力を伝えている。エンジンが停止すると主翼や尾翼もシャフト(軸)で直結しているので止まってしまうが、主翼、尾翼は止まらない、それはクラッチ(マニュアル車にもあるが)が作用し、主翼と尾翼のシャフト(軸)を空転させるから。原理は自転車に似ている、つまり自転車の後輪を浮かした状態でペダルを使い後輪を回転させる、その後ペダルを使うのをやめても後輪は回転し続ける。この原理なのがクラッチです。 |
|
10
|
ホバリング |
空中(地上1mでも100mでも)停止すること。物理的に出来ないこともある。 |
|
11
|
サークリング |
撮影なんかの場合もぐるぐる回りベストショットを狙うのですが、この場合はぐるぐる一定速度、一定高度を旋回することにより、着陸地の標高、周りの送電線、地形、風向き、進入経路、脱出経路等を見極められる。
最後に着陸の少し前にも最終確認も兼ねてもう一度着陸地の確認を行う。 |
|
12
|
有視界航法 |
反対は計器飛行。有視界つまりパイロットの目ですべて見て判断して航行すること。勿論地図や計器なども使います。真っ暗で月明かりの無い夜や晴天で地形的に変化の無い昼間に事故が起きる事もある。それはある一定の時間にパイロットの目が焦点をあわせる物がない場合に目から脳に間違った情報(地面に対し水平でないのに、水平であるとか)が伝わっているのに、それを正しいと判断してしまう。そうなると計器を見て本来の正確な情報をインプットし直さないと機体を危険な状態にしてしまい、気がつくと急降下し地面に激突なんて事になり兼ねないのである。 |
|
13
|
ベル412 |
ベトナム戦争で使われたヒューイ(204、205型)とほぼ同じ風貌。その205型にエンジンをもう1基搭載し(212型という)ツインエンジンにし、ブレードを2枚から4枚にした機体。日本でも県防災が使用している。毎日これに乗って仕事が出来たらいいなと日々思う。そしてやぱりヒューイとは違う事を痛感する。 |
|
14
|
左席、右席 |
ヘリは右側が機長席で左が副操縦席なんです。しかし訓練中は訓練生が機長席にて訓練をして教官は左の副操縦士席に座る。アメリカでは2人とも免許を所持している場合法律上2人とも機長の権限を持てる。しかし法律上、機長は1人なので、厳密に言うと操縦桿を握っている時間はその操縦士が機長である。 |
|
15
|
スロットル |
写真の黄色の部分。コレクティブレバー前方。
機長側、コパイ側それぞれにある。 |
車ならアクセル。感じはバイクにとても似てるけど操作は反対。これでエンジンのパワー(しいては主翼の回転数も)を調節する。エンジンと主翼の回転数を飛行中に一定に保つ為にガバナーという機械がある。スロットルを最少まで絞り(アイドリング状態になる)、燃料のエンジンへの流入をストップすることでエンジンを停止する。 |
|
16
|
オーリング |
円形のゴム製品でだいたい黒いし、大きさも様々で結構固い。これがないと隙間が出来て中の物が漏れることもある。説明がしにくい。 |
|
17
|
クラッチユニット |
トランスミッションの所にも書いたが、これが壊れるとエンジン停止=主翼、尾翼も停止となるはずだけど他系統からバックアップ電源の供給があるんで大丈夫。でもコックピットでは警告灯が点灯するから、操縦士は緊急に近い着陸をせざると得ないんです。私はこれになぜか縁(良くないけど)があるんです。 |
|
18
|
ヒューイ |
これを語りだすと私は止まらない、私はこれに乗りたくてパイロットになった。ベルヘリコプターがアメリカ軍用に製造した機体。軍用のUH−1シリーズのことで別名"イロコイス”と呼ぶが、広く"ヒューイ”という愛称で有名。1950年代から開発され、ベトナム戦争用に投入された。ベーシックなバージョンのUH−1B型から始まり、戦士を多く載せる為B型のキャビンを延長し、エンジンを1300馬力にしたUH−1D型、救急患者搬送用のUH−1V型や機関銃を搭載した機体、対戦車ミサイルを搭載した機体があり、最終型は1967年より20年間製造され日本の陸上自衛隊でも使用しているUH−1Hがある(自衛隊機は富士重工業がライセンス生産しており、現在はUH−1J型が主である)。全世界の40カ国以上で現在も飛行していて9000機以上が生産された。尚、民間向けに製造された204BはUH−1Bと同じで205A−1はUH−1Hと同じである。また現在アメリカ軍では駐留米軍も含めUN−1N型を使用中、これはUH−1Hの単発エンジンを双発化したもので、海上保安庁が使用している212型はその民間型。212型の2枚の主翼を4枚化した機体は412型が民間では主流である。 |
|
19
|
マスト |
 |
写真はUH−1Dのもの。
エンジンとメインローターをつなぐ太い軸のこと。左右の黒い板がブレード(翼)。UH−1Hなどベルの機体は2枚ある。が最近は4枚ブレードの412、427、407などが最新機種になる。私はサウンド的に2枚ブレードがお好みである。
マストは主翼を回転させている軸であり、主翼が取り付けてある部分である、そして、エンジンで作られた力はこの軸を回転させて伝わりそして主翼を回すことになる。正式名称はメインローターマストと呼ぶ。 |
|
20
|
デッドマンズカーブ |
206B−3 |
左グラフはどんなヘリコプターの取扱説明書(POHと呼ぶが)にもある。この表は縦が高度、横が速度を示していて、2箇所の斜線内に該当する高度と速度では、エンジンが停止した場合安全な緊急着陸(オートローテーション)が出来きない場合がありますから、斜線部分に該当しない高度、速度で飛行するようにしなければいけない、と謳っています。
例えば赤点は高度250フィート(75M)で速度10ノットでは安全にオートローテーション着陸は出来ないですと製造メーカーは示しているんです。
離陸時の様子はグラフに表せば緑色の線のような感じになり斜線に入らないギリギリだという事がわかります。でもこのどちらかの斜線内の高度と速度で飛行してはいけないという事ではありませんし、絶対この斜線内の高度と速度で飛行するとオートローテーションが失敗し機体が大破しお亡くなりになる訳ではありません。
つまり赤点位置から機首を下げ100フィート降下しながら40ノットに速度を上げれば安全なオートローテーションが可能という訳です。実際は「まずい、入っちゃうなー(斜線内に)」、って感じの飛行なん私も含め皆さんしょっちゅうです。ほんとっ。 |
|
21
|
OGホバー |

 |
OGホバーのOG=Out of Ground つまり地面外って意味です。左上の写真にあるように地面からある一定の距離の高さでヘリは自身の主翼で発生させたWingTip Voltex(翼端流)が図のように自分の主翼の上にかぶさってくる状態になる。つまり降下させようとするです。
反対に地面付近では主翼が発生した翼端流は少なく、ヘリの下方向へ吹き下ろされる風(ダウンウオッシュ)が地面にあたりクッションの役割をする。
よって地面付近でのホバリングよりも高高度でのOGホバーはパワーが必要になるんです。
では地面があればどこでもホバリングが可能かといえばそうじゃないのです。ロッキー山脈の麓の標高が高い空港で真夏の気温が高い場合なんかはホバリングできないことなんてしょっちゅうありました。そんな時は@気温が下がるのを待つA荷物を減らす(人間も)B燃料を最低限まで減らすCランニングテイクオフ(飛行機と同じ様に滑走して離陸)をする。私は会社に@を伝えてイップクして涼しくなるを待ち過ぎて、帰投して怒られた。私の亡くなった親友トミーはCを選択し(もう1人に予定があったのでどうしても出発しなければいけない状況だったようです)山を降りる途中の尾根にてスキッドが木にひっかかり墜落し亡くなりました。皮肉にも@、A、B、C全ての選択肢はベテランの彼からも教わった事なんです。そして彼が最後に飛び立った空港は私が彼とCのトレーニングをした空港でもあるんです。
ですからニュースで上空にヘリがいますと言ってるが静止してないです、微妙に動いてるんです、実は。どでかいヘリは止まれるんですけど(有り余るパワーがある)。
ホバリングの高度や気温による可、不可はヘリのPOH(取説)に必ずあるんで必見です。 |
|
22
|
右ペダル |
ペダルはすみれ色の部分。
サイクリックはウグイス色の部分。 |
ペダルは左右あるんですが、私が慣れ親しんだベル系の機体で説明します。まず下のトルクを読んでください。右ペダルは元々トルクの作用の影響を多大に受けていますので、最大限の右ペダル操作は慎重に行えと言われます。なぜなら最初から右回転するクセがあるから。 |
|
23
|
サイクリック |
操縦桿のこと。すべて飛行中はサイクリックにて方向を決めます。サイクリックには機種によって色んなスイッチが装備されてます。例えば無線発信スイッチやランディングライト(着陸灯)の角度を変えたりなど、機種による。着席するとちょうど二本の足の間からにょきっと出てます |
|
24
|
中立位置 |
車はニュトラルで何もギヤが入ってない状態ですよね。ヘリの中立位置(ニュートラル)は機体が水平状態になる時のサイクリックの位置のこと。風向きや風速、風に対する機首方向でニュートラル位置は変化します。 |
|
25
|
テイルコーン |
 |
ヘリの胴体部分から尾翼にかけて延びているしっぽのこと。この中に尾翼を回転させているドライブシャフト(回転軸棒、エンジンの力を尾翼に伝達)が入っている。乱暴なサイクリック(操縦桿)操作(特に2枚翼のヘリ)は翼がテイルコーンを叩く恐れもある。これをマストバンピングと呼ぶ。詳しいマスト・バンピングはこちらへ。(私の友人サイトへ) |
|
26
|
ヘッドセット |
 |
左写真はアメリカ デビットクラーク社製のもの。
私もご愛用している。個々の部品も希望に応じて交換出来るし、グレードアップなんかも出来る。
いくらキャビン内でもうるさい。VIP機はサウンドプルーフ装着と言って外音を遮断して機内が静かになる改造している機体もあるが、私には縁遠い話。主翼の風を切る音、タービンエンジンの(キーン)と耳を塞ぎたくなる音(これはナイスサウンド!)、うるさいお客達のさわぐ声(最悪!)、などから両耳全体を覆い自分の世界へ突入するためのヘッドフォンのこと。これがないと、管制塔とも会話が出来ないし、機内でも会話できない。でも長時間していると耳が痛くなる。でもヘルメット型のヘッドセットより全然マシ、何でかと言うと髪の毛が、、、、、、。 |
|
27
|
スキッド |
 |
飛行機でいう車輪の役目です。が基本的にはヘリは滑走して離陸や着陸はしないので、このような形である。ジェットレンジャーのスキッドはアルミ(車用と同じくらいの固さ)で作られている。ちなみに中は空洞です。
またこのチューブ状のスキッドではなく飛行機のように車輪の機種もある。日本語でいうと着陸装置。 |
|
28
|
トルク |
 |
左イラストをご覧ください。ヘリの主翼が反時計回りに回転すると物理の作用反作用の法則でヘリの胴体部分は反作用で時計回りに回転してしまう。そこで尾翼の回転で作られた力(イラストの青矢印)は胴体の回転を打ち消すため(イラストでいう右方向への力を発生)に使われる。この力のバランスをとるためにペダルがあり、ペダルを操作することでヘリの機首をコントロールしている。主翼が反時計回りに回転するヘリの胴体は元々(物理の原理で)時計回りに回転する慣性があるので、右ペダル(=時計回り=右回り)を踏んでヘリを右回転させることは左ペダル(右の逆)を踏んで左回転させることよりパワーは少なくてよいのである。このようにヘリが右回転する作用をトルクと呼び、このトルクを打消す尾翼の右方向への力(このイラストの青矢印)でヘリは青矢印方向へ行こうとする、これをトランスレーティング テンデンシー=Translating Tendency=横流れと呼ぶ。 |
|
コックピット写真 |
 |
写真はベル412のもの。
機長席(右)とほぼ同じ計器類と操作系が副操縦士側にも備わる。
うぐいす色--サイクリック
すみれ色---ペダル
黄色-------スロットル
赤色-------コレクティブ |